●●● 湘南改造家通信45号  2007. 2.7 (水) ●●●●●●●●●●

 湘南改造家会員のみなさま、こんにちは。
 代表の橋本洋一郎です。

 冬らしからぬ天気、といいつつも、
 いつか寒さのぶり返しが来るのではと思っていたのですが、
 立春を過ぎてから暖かくなる一方ですね。
 今日もわが子に引っ張られて江ノ島まで行く羽目になった妻から、
 送られてきたメールには一輪の桜の写真が。
 早咲きで有名な河津桜ではあったのですが、
 いつのまにか蝶も見かけたり、梅も咲いたり、
 断熱の悪い我が家では嬉しい反面、
 ちょっと不安にならなくもない、急な春の訪れです。

 それでは、改造家通信45号です。
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 最近の湘南改造家
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 住宅改修が必要、でもお金がない、という時は。
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 脳梗塞などで身体に麻痺が残り、
 家を改修しなくてはならないことは誰でも起こり得ます。
 でも、そのための公的な費用援助は、たとえば藤沢市では
 介護保険と障害施策の二つしかありません。
 あとは自費で、となるわけですが、そのお金がない場合、
 どうしたら良いでしょうか?

 一般的には民間のリフォームローンを借りるのですが、
 年金だけに頼って生活されている方の場合は、
 金利が5%程度になることを考えると、借金を返し続けるのは
 家族の援助がない限り、なかなか大変です。
 (500万円を10年で返す場合、月5万円以上の返済になります)

 そのような場合に使えそうなのが、
 住宅金融公庫がやっている、高齢者向け返済特例制度です。
 これは、元金の返済は亡くなられたときの一括返済で、
 (相続人が払うか、担保の土地・家を処分して支払います)
 月々の返済は金利だけでよいというもの。
 500万を借りる場合、現在は3.44%の固定金利なので
 月々14,333円の金利負担ですね。
 60歳以上で、返済額の5倍の収入がある方なら利用可能とのこと。

 ただこの特例制度、落とし穴があります。
 元金をまったく返済しないしくみなので、
 亡くなるまでずっと、元金分の金利を払い続けなくてはなりません。
 普通のローンなら元金が減るにつれて金利も減っていくのですが、
 この場合は月1万4千円強の金利をずっと払い続けることになります。
 だから、長生きすればするほど返済総額は増えてしまうのです。

 公庫に問い合わせたところ、100万円以上から
 元金の繰り上げ返済は可能とのことなので、
 亡くなる前にまとまったお金が出来たら返すことも考慮すれば、
 緊急避難的に使える制度かな、と思います。

 http://www.jyukou.go.jp/yusi/kojin/reform_kourei.html


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 バリアフリーの旅行案内です。
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 東京都の高齢者・障害者施策を調べていて、
 羨ましい!!と思ったのがこれ。

 東京都障害者休養ホーム事業
 http://www.charitykyokai.or.jp/jigyo/shogaiList.asp?QSid=13
 障害者手帳等をもっている人なら、付き添い人も含めて
 協力先の宿を利用する場合に宿泊費補助がでるんです。

 神奈川県民では残念ながら料金補助は出ないですが、
 それぞれの宿を見ると、小さくても個性的なところもあり、
 なかなか楽しいです。もちろん車椅子利用はどこも可能です。
 休養ホーム認定宿の地図はこちら。
 http://homepage2.nifty.com/medakanoko/polio/link2_h18.html
 (ポリオの会(東京)さんより)

 他に、このサイトも宿の詳しい
 チェックリストがあって参考になります。
 「バリアフリーホテル.net」
 http://www.bfhotel.net/

 また、駅のバリアフリーマップのチェックはここが便利。
 「らくらくおでかけネット」
 http://www.ecomo-rakuraku.jp/rakuraku/index/

 なにやら春めいてきたということで、
 今回は趣向を変えてバリアフリー旅行案内をお届けしました。
 車いすでも普通に旅に出られる、そんな環境が
 ちょっとづつですが整ってきているみたいですね。

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 介護教室、ご参加ありがとうございました。
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 今年度4回目の介護教室が1月28日、
 大槻恵子先生を迎えて藤沢産業センターにて開催されました。
 北欧の介護技術の基本を学ぼう、という企画でしたが、
 大槻先生いわく、この介護術はもうユーロ圏では標準となっていて
 (持ち上げない介護が各国の共通法になっているとのこと)、
 むしろ日本が遅れをとっている、という状況のようです。

 参加された方にペアになっていただき、
 実際に様々な動作をしていただいたのですが、
 一人でやると出来ることが、「する−される」の関係になると
 いきなりぎこちなくなる様子に、本人の残っている力を
 生かした介護方法を行うことの難しさを感じました。
 人間、どうしても誰かに何かしてもらうときには
 相手は受身になってしまうのですね。

 「接触はコミュニケーション」、というキネステティクの原則は、
 介護に携わる人間にとって気をつけるべき大切なポイントですが、
 では、実際にどのような接触なら
 本人の能力を引き出す介助が出来るのか?

 実は、先週平塚のNPO、地域住環境改善センターが
 開催していた講習会でそのヒントを見つけてきました。
 来年度の講習は、そのあたりのことも組み合わせて
 プログラムが組めたら面白いかな、と思っています。

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 後記
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 上に書いた接触のヒントの話のつづきです。
 講師の先生は七沢リハ病院の理学療法士でありながら、
 古武術や野口整体の理念にお詳しい北村啓氏。

 講義を伺っていてまずはっとしたのは、
 「接触は基本的に侵害であり、暴力である」というお話。
 私も、酔っ払った友人が肩を組もうとしてきたり、
 そういったこちらの準備が出来ていない状況での接触に
 嫌悪感を覚える性格なので、深く納得するものがありました。
 でも、ここを超えない限り、接触が付き物である介護は
 暴力的、一方的な要素を孕み続けてしまいます。ではどうしたら?

 実は、そのヒントは自分の中の感覚「内観」にあるようです。
 北村氏が例に挙げられていたのは、
 誰かと手のひらを合わせたときの接触部分の感覚について。
 どこまでが自分の身体で、どこからが他者か、
 じつはきちんと分画されて感じるわけでなく、
 どちらとも感じられる曖昧な領域があるんですね。
 その曖昧な領域と、他者と感じる部分を
 自分の領域に近づけていくように意識すると
 お互いに動いているのか、動かされているのかよくわからない、
 相手と同化するような感覚を得られるときがある。
 (それを実際に体験すると軽いカルチャーショックが味わえます)
 これを介護技術に生かすことが出来たら、
 その方の残っている力を生かした介助が
 可能なのではないか、と直感的に感じました。
 ただ、そのためには安易なハウツーとは対極にある
 自分の中の感覚を磨きつづける訓練が必要。
 なかなか安楽な介護術への道は遠いですね。

 北村氏の講義録がWEB上にありました。
 「接触」ということの意味をもう少し理解したい、
 そう思っている方には是非、ご一読をお勧めします。
 http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2006dir/n2696dir/n2696_03.htm

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