鶴ヶ峰住宅改修研修会 体験記
 

6月末から7月半ばにかけて、鶴ヶ峰のバリアフリー情報館(2月に見学に訪れたところです)でおこなわれる住宅改修に関連する研修会に、橋本洋一郎が参加してきました。
改修事業者としての知識を自分が身につけるためだけでなく、将来はこういった講習を自分たちで地域の施工事業者向けにおこなえるように、いったいどういうカリキュラムを組んでいるのかを知りたかったというのが参加の動機です。


講習会は大きく二つに分かれています。
6月の後半に二日間おこなわれた「介護保険に係る住宅改修事業者研修会」はあくまでも改修事業者向けの基本的な研修です。特に、情報館に備えられた福祉用具の使用体験など、改修事業者が不得手とする福祉用具などの基礎的な知識や経験を身につけることに重点が置かれています。
それに対して7月半ばに3日間おこなわれた「住宅改修の実践」は、その半分以上の時間が改修案の作成演習にあてられているとても実務的な内容の講習です。
今までいろいろ調べたり研修にでたりしてきた自分にとっては、最初は知識のおさらいに行くような気持ちだったのですが、いくつかとても新鮮なものの見方を知ることができて、とても有意義な研修でした。
「・・・改修事業者研修会」の内容は、概論、身体状況と移動障害、住宅改修の基本技術、福祉用具とその利用事例の4つに大きく分けられます。なかでも移動障害についての講義は、なぜ移動が難しくなるのか、という基本的なことを理学療法士の萩原さんに教えていただき、そういった基本を理解しておくことを今まで疎かにしていたなあ、と反省しました。
また、住宅改修の基本技術は、2000件以上の住宅改修経験のある栩木(とちぎ)保匡さんに、実際に実務で使われている、身体状況とそれに対応する改修の方法を分類した資料を使っての講義で、多くの人が関わり複雑になりがちな住宅改修の世界で長くやってきた経験が滲み出るものでした。

福祉用具体験は、一般にはあまりなじみのないリフトと吊り具の使用体験(写真)や車椅子の操作、そしてやはり多くの住宅改修経験を持つ溝口千恵子さんによる実例を見ながらの講義と、二日間とても盛りだくさんの研修でした。 「住宅改修の実践」研修は、以上を踏まえた上で実際に改修案をグループで考える、実践的な内容です。講師も1,2日目は栩木さん、3日目は溝口さんと、経験の蓄積という意味ではこれ以上ない顔ぶれです。利用者のデータをもとに、グループ内で役割を大まかに分担して案を煮詰め、発表し、最後に実際はどういう形の改修がおこなわれたのかを見ていきます。
その3日間でお二人とも一貫して話されていたのが、「住宅改修に正解はない」ということでした。利用者のからだだけでなく、家族との関係や経済状況などによっても改修案が大きく変わってくることを実感できた3日間でした。
また、今回は両講師の方とお話ができたり(例の事業者評価の感想をお伺いしています)いろいろな方と知り合いになれたり、そういう意味でも有意義な研修でした。
研修費用は合わせて3万2千円とそれなりにかかりますが、十分それに見合う内容の研修会だと思いました。

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